【広聴・広報】ふるさと物語 92 『3念仏けんばい』郷土芸能由来記(2)
最終更新日:2023年03月27日

「ふるさと物語」【92】〈昭和47年3月10日発行「広報しわ」(第200)〉

 「広報しわ」に掲載された記事を原文のまま転載する形式により、〇〇町の歴史や人物について読み物風に紹介しています。
(第1回昭和37年3月号から第201回昭和56年4月5日号まで掲載)
そのため、現在においては不適切とされる表現や歴史認識がある場合がありますのでご了承願います。

『3 念仏けんばい』郷土芸能由来記(2)

〇〇県の念仏けんばいには、大念仏系と阿修罹踊系の二種がありますが、当地域のそれは大念仏系のものであります。

その初めて伝来した時期は明らかでありませんが、知られる限りでは片寄の熊野けんばいが最も古く、応永年中(約570年前)かそれとほど遠くない時期に伝わったのではないかと思われます。この講中は熊野家と世襲の座元として継承されてきましたが、その分流として知られるものには、宮手・上松本・南伝法寺・土舘の講中があります。宮手のそれは天明元年七月十六日、上松本と南伝法寺の講中は寛政十年七月、土舘の浦田念仏講は文政八年七月九日に伝授されたものです。

なお、安政三年七月十六日には南伝法寺の要蔵外三名が相伝されて宇南念仏講を結成し、明治五年七月には上松本の源左衛門外五名が免許されて東円地念仏講を結成していますが、これは前記の講中と同系のものか別系のものかはっきりしません。

北上河東では、永禄年中(約140年前)に、〇〇郡鹿妻村の与五左衛門という人が二十五年間座元をつとめています。その与五左衛門は、元禄六年八月一日には犬吠森の嘉兵衛に伝授したため、同地にも新しく講中の結成をみるに至りました。

4 神楽

江戸時代に発足した神楽(かぐら)として知られるものには、稲荷神楽と赤沢神楽の二つがあります。

稲荷神楽は、升沢の竹原家を座元とするもので、結成年代は不明ですが、文化(160年前)のころには既に存在していました。志和稲荷社専属の神楽として継承されたもので、その分流に稲藤神楽と岩清水神楽があります。

赤沢神楽は、天明年間(約190年前)には赤沢村蕨田の喜右衛門が茅野の助八・沢の正五郎・赤山の三之助らとはかって、内川目村から岳神楽の師匠を招いて始めたものといわれます。

---佐藤 正雄(故人)---

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